2026年8月22日、大竹先生が、東京にある香港貿易発展局のオフィスを訪れ、セミナーに登壇しました。テーマは「AIを活用した展示会の回り方」です。
大竹先生が香港貿易発展局で登壇するのは、今回が2回目となります。
ユビケンは2014年の設立以来、10年以上にわたり、毎年香港の展示会へ足を運んできました。香港貿易発展局の東京事務所に招いていただき、再びセミナーを開催できたことは、これまで積み重ねてきた香港との関わりが一つの形になったものではないかと思います。
AIがチームの一員になる展示会リサーチ

セミナーは二部構成で行われました。
前半は大竹先生による講演、後半は香港貿易発展局 東京事務所長の伊東正裕さんによる、香港の実情についての紹介です。
大竹先生の講演テーマは、「AIを活用した展示会の回り方」でした。
以前の展示会リサーチでは、広い会場を自分の足で回り、気になった商品や商談内容をノートに書き留め、ホテルへ戻ってから競合商品を調べるという流れが中心でした。
しかし現在は、ブースで撮影した商品写真をAIに送ることで、類似品があるか、売れ行きを期待できそうかといった一次判断を、その場で行えるようになっています。
翻訳アプリとAIによる文章作成を組み合わせれば、価格交渉や英文でのやり取りも進めやすくなり、言語の壁はほとんどなくなったといえるかもしれません。利益計算のシミュレーションや、PSE・技適などの法規制についての確認にもAIを活用できます。
大竹先生は、この変化を「AIがチームの一員になる時代」と表現していました。
一人で展示会を回っているように見えても、実際にはAIと役割を分担しながら、調査や判断を進められる時代になったのだと思います。
独占販売権の交渉を組み立てる
講演では、海外メーカーと独占契約について話し合う際の具体的な交渉の型も紹介されました。
まず、翻訳アプリを使用することを相手に伝え、会話に対する心理的なハードルを下げます。そのうえで、日本に代理店があるかを確認します。
代理店がない場合には、日本での展開案として、クラウドファンディングでの販売、大手実店舗への展開、主要ECでの販売、国内展示会への出展という4つのオファーを順番に提示します。
相手にとって魅力のある提案を重ねることで、大竹先生の言葉でいう「ノーと言えない条件」を作っていく考え方です。
そして、まずはクラウドファンディングの実施期間に限った独占販売権を交渉します。合意できた内容はその場で覚書にし、写真にも残します。商品は先に在庫を抱えるのではなく、売れた分だけ発注するという流れです。
AIは交渉そのものを代わりに行う存在ではなく、調査や翻訳、計算、文章作成などを支え、交渉に集中できる環境をつくる存在なのかもしれません。
日本からは見えにくい香港の現在
後半は、香港貿易発展局 東京事務所長の伊東正裕さんから、現在の香港についてお話しいただきました。
日本の地域産品が、香港で新しい価値を持つ事例も紹介されました。
日本国内では需要が変化している商品でも、場所や伝え方が変われば、海外で価値を見いだしてもらえる可能性があるのだと思います。
また、香港には、展示会や商談以外にもさまざまな魅力があります。
仕事として展示会を訪れながら、食や芸術、映画、観光にも触れられることは、香港へ足を運ぶ大きな楽しみの一つかもしれません。
10月13日から香港展示会が始まります
10月13日から16日まで、香港エレクトロニクスフェアとGlobal Sourcesが開催されます。
今回の展示会には、2日以上来場する方を対象とした来場者特典があり、現金または宿泊費の助成を受けられます。
申込期限は、宿泊費助成が9月4日、現金助成が9月11日です。利用を検討される方は、それぞれの期限を確認しておくとよいと思います。
セミナーの最後に、伊東さんは「大竹団長のもと揃って香港に訪問していただきたい」と話していました。大竹先生を「団長」と呼ぶ言葉からも、これまで一緒に香港を訪れてきた時間や、両者の関係が感じられました。
2014年の設立から10年以上、ユビケンは毎年香港の展示会に足を運んできました。今回、香港貿易発展局の東京事務所で2回目のセミナーを行えたことも、一度きりではない交流を続けてきたからこその機会だったのではないかと思います。
AIによって展示会での動き方が変わりつつあること、そして香港には日本の商品や文化が新しい形で受け入れられる可能性があることを、あらためて感じさせられるセミナーとなりました。





